ありさん
今回も小説はお休み。
ナイス感謝です。
こないだ書いていた
フレ様のリヴさんは健在でした。
また餌やり行きますねー
アリさん、攻撃しても攻撃返さないと言うし、
凪ちゃんでちょっと戦ってみたりして。

そして散歩から帰ると、

桜海の部屋にアリさん居たので、変身。

おおおおお、大きい。
で、そのままなので、
ウィンドウにもそのままの姿。
大きいけど、帽子が良く見えて可愛いのです。
ではまた。
ナイス感謝です。
こないだ書いていた
フレ様のリヴさんは健在でした。
また餌やり行きますねー
アリさん、攻撃しても攻撃返さないと言うし、
凪ちゃんでちょっと戦ってみたりして。

そして散歩から帰ると、

桜海の部屋にアリさん居たので、変身。

おおおおお、大きい。
で、そのままなので、
ウィンドウにもそのままの姿。
大きいけど、帽子が良く見えて可愛いのです。
ではまた。
放浪中
我がリヴの過去話2
この記事。。。。
えっと、うちの桜海がうちに来る前にあったとする、
仮定のお話です。
自己満足、今回はちょっとスプラッタします。
文章も隠しがちに、絵にもしてませんが。
なので、大丈夫とは思いますが、
気に入らない方はスルー下さいませ。
でももし読んで下さったら、ポチッとしていただければ、
ポチッと返しに参ります。
でも良くない話だよね、これ。
ある夜、桜海は体調が少し良く、ガラスに凭れて小さく歌を歌った。
歌は研究所の所員が、何気に仕事中に流しているものだった。
空の月は丸く輝く。
すべての想いをそこにおいて。
あれを取って欲しいと言った、
少年の日は遥か彼方に。。。。。。
ふと思いついたように、
「凪、空の月て何?」
歌詞の言葉を尋ねた。細く綺麗な声に聞き入っていた凪はハッとしつつ、
「空は…天井の事よ。建物の外にある天井…だと思う。とても青い色をしてるんだって。海ちゃんの目の色かな?で、月は丸く輝くって言うからあんな形ね、アレ」
夜間なので、灯りは消えていたが、蛍光灯の横にあった丸い電球を指さした。
この部屋には窓がなく、凪も本当の空は見た事がないので、かなり現実とは違っていたが、桜海と二人で会話を楽しむには充分だった。
今まで何も考えず、周りに興味なかった桜海だったが、相手がいると少し違った。誰かがいるという事が、こんなに楽しいとは知らなかった。そっと振り返り、凭れた硝子に自分の顔を映してみるが、暗くてその明るい水色と青緑の瞳は、今は同じような紺色にしか見えなかった。しかし見た事のない柔らかい表情に、自分自身が驚いていた。
「青なら、こんな色かな?」
桜海は左腕につけられたリングを見せた。
その銀の腕輪は、青い小さな光を点滅させている。
この部屋にいるリヴリー全員にこれがつけられている。
呼吸や体温などの基礎データが送られ、監視機能もある。
「そんなにキラキラはしてないんじゃない?海ちゃん」
「そう」
これが赤点滅した時は、無理に外そうとしたり、移動したり、人の姿を取った時である。
リヴリーには変身で羽毛に化けたり、クラッカーを鳴らす事、更には人間の姿を取る事も出来るが、逐次それらも通報される。
ココでは不文律でそれらの能力は禁止され、 これが有る限り別の島を放浪する能力が奪われていた。
そして研究所で生まれ育った、リヴリー達に余所へ行くという選択肢自体が、余り頭に浮かぶことはなかった。
故意にそれを鳴らそうと言う者は少なかったが、だがその日は違った。
彼女らからは離れたゲージの光が数個、急に赤く点滅した。その慌ただしい赤い光の動きに、二人は口をつぐんだ。
「1…2…、3つも…脱走?」
おふざけでクラッカーを鳴らしたり、お花を咲かせてみたり、愉快犯がたまにはいる。しかし今回はそんな雰囲気ではなかった。
ともせず、夜勤の研究所員が数人、突風のように現れた。彼らはもっていた棒先を、左右に逃げ惑う赤い点滅に差し向ける。
バチっと、数度、火花のような光が辺りを照らす。
「手をかけさせるな」
「逃げようとしても無駄なのにな…」
人間の小さい呟きがいくつかか重なる。
ココで這いつくばりながらも何度か見た光景。でも以前の彼女なら知らない振りを決め込んでいただろう。だが、桜海は色の違う両の目を見開き、耳を欹てた。
だが灯りに一瞬だけ照らし出された人間の無表情さにゾクッとして目を逸らす。
「逃げるんだ、早く、この瞬間しかないっ」
「一緒に…」
「先に!!痛!」
小さく、しかし確かに桜海にはそう聞こえ、背けた目をもう一度上げた。
一つだけ、赤い光が人間の手をすり抜けて行く。
しかし、
バチリ!
ひときわ大きい輝きに、赤い光はパタリと床に倒れて動かなくなり、叫び声は消えた。
床に倒れたリヴを拾い上げると、
「お前らの場所はココしかない」
彼らは赤く輝くリングを3匹のリヴリーから外し、彼らをケージから出し、いずこかへ連れて行く。
「どこに!」
桜海が叫びかけたが、凪は彼女を静止した。研究員が振り返ったが、静かになったのを確認すると、そのまま部屋を出て行った。
外されたリングだけが色を変え、何事もなかったかのように青い光を発していた。
「凪。。。。あの子達、どうなるの?」
「お、落ち着いたら戻ってくるんじゃないかしら」
「あの光る棒は…」
「軽い電気ショックかなんか与えるんじゃない?もう…もう寝ようよ、海ちゃん」
凪には叫び声は聞こえてなかったようだった。
桜海は大きな翼を出来るだけ、小さくして目を閉じる。傍では凪がクルリと丸まって眠り始めた。やがて静かな寝息が聞こえ出しても、彼女は眠ることが出来なかった。
いつも箱から出され、実験にかけられる時は、麻酔で眠らされていることが多い。
気付くと無かった傷があって、縫われていたり、点滴か注射の針跡が残っており、数日いつも以上に体調が悪くなる事もある。実験の為に、卵子か有用な胚を取り出されたり、何かの薬がテストされているのだろう。
切り刻まれる事が、彼女の存在理由であり、それを疑問には思わない。不幸せとは思わない。
でも口の中にいつまでも残る、虫の細い足のように、飲み込みきれない何かが彼女を不安にさせた。
それでも。
自分はここに生きていくしかなかった。脱走と言う文字はここにはない。
わからない感情が、渦を巻いて、眠りに付けたのは、明け方近くだった。
これが桜凪と、そしてここで過ごす最後の夜になろうとは、桜海は夢にも思わなかった。
「海!うーみ。海ちゃーん」
ウトウトしていた彼女に、元気な声が降りかかる。
目をあけた桜海に、凪が笑って、
「私、今日で、ここ出るみたいなの」
ガラスのケージに貼られた、自分の名の横に貼られていた凪の名前が取り外されていた。
それは実験で連れていかれるだけではなく、このケージには戻らないという事だ。
名札にはデータチップが入っていて、リヴリーの移動と共に動かすのが通例だった。
「短い間だったけれど、楽しかったわ。ありがとう」
桜海にとっては一番長く貴重な時間だったのだが、それすらうまく伝えられず、凪の言葉に頷くだけだった。
「貰った綺麗なdd、大切にする。忘れないから」
凪の言葉に何一つ返せないままに、ケージが開いて、紫色のリヴリーは連れ去られていく。
余りにあっけない別れに呆然とする。
「今から腕輪は一部解除するから、人の姿を取るんだ。いつもの検査だよ、アクアマリン」
悲しみを感じ入る間もなく、桜海も一緒に出され、研究員の命じるままに人の姿を取る。
掌大の美しい銀髪の少女。ストレートでしんなりとした長い髪は、頭の上で二つに結わえたツインテ。銀色の髪は毛先だけがきれいな桃色である。綺麗な白い肌は陶器のようで、大きな翼はそのままに、天使をかたどったお人形の様だった。

研究員の一人が始めた見たらしく、その裸体に見入っていたが、せかされて、近くの台に彼女の肢体を固定する。リヴの姿は様々であるから、人間の姿を取らせた方が、検査等しやすいのだった。
「これ…このまま、リヴって売れるんじゃないか?」
「滅多なこと言うな。愛護団体が騒ぐから、人間変身系は出来ないように、餌屋の餌に混ぜ物してるんだ」
「一部の飼い主は知ってるから、その餌を喰わないやつは人間の形になれるはず。おい麻酔打っとけよ」
「リングで制御してるから、ココでは食べさせてないけどな」
人間たちはテキパキとメスや鑷子を滅菌袋から取り出したり、点滴の用意をしながら、
「桜凪は雲のところか?」
「ああ」
「そうか、じゃあこれは要らないな」
桜海の意識が麻酔に奪われる。
人間のおしゃべりの声が遠くなっていく中で彼女は、凪が会いたがっていた、クラウドと言う子の部屋に送られたのを知った。きっと今頃、桜凪はクラウドと言う子に会って、喜んでいるのだろう。
そう思うと、突如訪れた別れの悲しさが飛んで行った。
気持ちよく、麻酔の誘う夢に落ちていく中、吐き気の様なものを感じた。
『………要ら…ぬ』
自分ではない、人間のでもない、誰かの声が響いた。
避けられない喉の渇きと、衝動を止めようとする無駄な足掻きが桜海を包み込んだ。
こんな事は初めてだった。
圧迫感と体から這い上がってくる止められない気持ちと、葛藤。
桜海自体の意識とは関係なく、不快な息遣いになる。知らない誰かの感覚と声が響き渡る。
『もう、…や…のだ。誰も来るで…ない…』
「ねえ、もしかして…」
しかしその望みはかなわなかった。滲んだ視界に紫色のリヴリーが立っていた。
「クラちゃん????クラウド!私よ凪、カームよ」
先程別れたリヴリーの明るく浮き立った声が響く。
呼ばれた者は湧き上がってくる衝動に必死に抗う。
その衝動は本能的な餓え、そして乾きだった。
『よ…寄るな』
「わからない?ここ…暗いんだけど…変な臭いがするよ」
『妾に…寄るでない…』
逃げた方が良い、凪にそう告げたかったが、桜海の声は全く出なかった。
息だけが重く、ただ辛く、抑えられない気持ちが暗い口を開けるのを、ただ見ているだけしかできなかった。
「やめて!」
桜海が絞り出した音に、それを静止させる術はなく、
歪んだ視界に切り裂くような悲鳴が響いた。
赤い飛沫と鉄の匂いが鼻を突いた。
キラキラとたくさんのddが巻き散らされる。辺りには同じように赤い液体に浸かったddが沢山転がっていた。
「い……」
桜海は跳ね起きた。いや、縛れた体は動かなかった。
だが意識を取り戻した彼女に待っていたのは、開腹中の痛みとショックだった。
がたがたと痙攣する体、おかしな意識、回転し歪む視界。
「なんだ!血圧が落ちてるぞ!」
「こいつももう何度目の摘出だ?」
「もうちょっとで成果が上がりそうだから、胚と血液送れって上から言われてるんだ、持たせろ」
慌てて追加される薬や対応で意識を奪われながら、今見たソレが何であったのか、判別もつかぬまま彼女はハラハラと涙を落とした。
不思議な黒い、ddを。
続く
えっと、うちの桜海がうちに来る前にあったとする、
仮定のお話です。
自己満足、今回はちょっとスプラッタします。
文章も隠しがちに、絵にもしてませんが。
なので、大丈夫とは思いますが、
気に入らない方はスルー下さいませ。
でももし読んで下さったら、ポチッとしていただければ、
ポチッと返しに参ります。
でも良くない話だよね、これ。
ある夜、桜海は体調が少し良く、ガラスに凭れて小さく歌を歌った。
歌は研究所の所員が、何気に仕事中に流しているものだった。
空の月は丸く輝く。
すべての想いをそこにおいて。
あれを取って欲しいと言った、
少年の日は遥か彼方に。。。。。。
ふと思いついたように、
「凪、空の月て何?」
歌詞の言葉を尋ねた。細く綺麗な声に聞き入っていた凪はハッとしつつ、
「空は…天井の事よ。建物の外にある天井…だと思う。とても青い色をしてるんだって。海ちゃんの目の色かな?で、月は丸く輝くって言うからあんな形ね、アレ」
夜間なので、灯りは消えていたが、蛍光灯の横にあった丸い電球を指さした。
この部屋には窓がなく、凪も本当の空は見た事がないので、かなり現実とは違っていたが、桜海と二人で会話を楽しむには充分だった。
今まで何も考えず、周りに興味なかった桜海だったが、相手がいると少し違った。誰かがいるという事が、こんなに楽しいとは知らなかった。そっと振り返り、凭れた硝子に自分の顔を映してみるが、暗くてその明るい水色と青緑の瞳は、今は同じような紺色にしか見えなかった。しかし見た事のない柔らかい表情に、自分自身が驚いていた。
「青なら、こんな色かな?」
桜海は左腕につけられたリングを見せた。
その銀の腕輪は、青い小さな光を点滅させている。
この部屋にいるリヴリー全員にこれがつけられている。
呼吸や体温などの基礎データが送られ、監視機能もある。
「そんなにキラキラはしてないんじゃない?海ちゃん」
「そう」
これが赤点滅した時は、無理に外そうとしたり、移動したり、人の姿を取った時である。
リヴリーには変身で羽毛に化けたり、クラッカーを鳴らす事、更には人間の姿を取る事も出来るが、逐次それらも通報される。
ココでは不文律でそれらの能力は禁止され、 これが有る限り別の島を放浪する能力が奪われていた。
そして研究所で生まれ育った、リヴリー達に余所へ行くという選択肢自体が、余り頭に浮かぶことはなかった。
故意にそれを鳴らそうと言う者は少なかったが、だがその日は違った。
彼女らからは離れたゲージの光が数個、急に赤く点滅した。その慌ただしい赤い光の動きに、二人は口をつぐんだ。
「1…2…、3つも…脱走?」
おふざけでクラッカーを鳴らしたり、お花を咲かせてみたり、愉快犯がたまにはいる。しかし今回はそんな雰囲気ではなかった。
ともせず、夜勤の研究所員が数人、突風のように現れた。彼らはもっていた棒先を、左右に逃げ惑う赤い点滅に差し向ける。
バチっと、数度、火花のような光が辺りを照らす。
「手をかけさせるな」
「逃げようとしても無駄なのにな…」
人間の小さい呟きがいくつかか重なる。
ココで這いつくばりながらも何度か見た光景。でも以前の彼女なら知らない振りを決め込んでいただろう。だが、桜海は色の違う両の目を見開き、耳を欹てた。
だが灯りに一瞬だけ照らし出された人間の無表情さにゾクッとして目を逸らす。
「逃げるんだ、早く、この瞬間しかないっ」
「一緒に…」
「先に!!痛!」
小さく、しかし確かに桜海にはそう聞こえ、背けた目をもう一度上げた。
一つだけ、赤い光が人間の手をすり抜けて行く。
しかし、
バチリ!
ひときわ大きい輝きに、赤い光はパタリと床に倒れて動かなくなり、叫び声は消えた。
床に倒れたリヴを拾い上げると、
「お前らの場所はココしかない」
彼らは赤く輝くリングを3匹のリヴリーから外し、彼らをケージから出し、いずこかへ連れて行く。
「どこに!」
桜海が叫びかけたが、凪は彼女を静止した。研究員が振り返ったが、静かになったのを確認すると、そのまま部屋を出て行った。
外されたリングだけが色を変え、何事もなかったかのように青い光を発していた。
「凪。。。。あの子達、どうなるの?」
「お、落ち着いたら戻ってくるんじゃないかしら」
「あの光る棒は…」
「軽い電気ショックかなんか与えるんじゃない?もう…もう寝ようよ、海ちゃん」
凪には叫び声は聞こえてなかったようだった。
桜海は大きな翼を出来るだけ、小さくして目を閉じる。傍では凪がクルリと丸まって眠り始めた。やがて静かな寝息が聞こえ出しても、彼女は眠ることが出来なかった。
いつも箱から出され、実験にかけられる時は、麻酔で眠らされていることが多い。
気付くと無かった傷があって、縫われていたり、点滴か注射の針跡が残っており、数日いつも以上に体調が悪くなる事もある。実験の為に、卵子か有用な胚を取り出されたり、何かの薬がテストされているのだろう。
切り刻まれる事が、彼女の存在理由であり、それを疑問には思わない。不幸せとは思わない。
でも口の中にいつまでも残る、虫の細い足のように、飲み込みきれない何かが彼女を不安にさせた。
それでも。
自分はここに生きていくしかなかった。脱走と言う文字はここにはない。
わからない感情が、渦を巻いて、眠りに付けたのは、明け方近くだった。
これが桜凪と、そしてここで過ごす最後の夜になろうとは、桜海は夢にも思わなかった。
「海!うーみ。海ちゃーん」
ウトウトしていた彼女に、元気な声が降りかかる。
目をあけた桜海に、凪が笑って、
「私、今日で、ここ出るみたいなの」
ガラスのケージに貼られた、自分の名の横に貼られていた凪の名前が取り外されていた。
それは実験で連れていかれるだけではなく、このケージには戻らないという事だ。
名札にはデータチップが入っていて、リヴリーの移動と共に動かすのが通例だった。
「短い間だったけれど、楽しかったわ。ありがとう」
桜海にとっては一番長く貴重な時間だったのだが、それすらうまく伝えられず、凪の言葉に頷くだけだった。
「貰った綺麗なdd、大切にする。忘れないから」
凪の言葉に何一つ返せないままに、ケージが開いて、紫色のリヴリーは連れ去られていく。
余りにあっけない別れに呆然とする。
「今から腕輪は一部解除するから、人の姿を取るんだ。いつもの検査だよ、アクアマリン」
悲しみを感じ入る間もなく、桜海も一緒に出され、研究員の命じるままに人の姿を取る。
掌大の美しい銀髪の少女。ストレートでしんなりとした長い髪は、頭の上で二つに結わえたツインテ。銀色の髪は毛先だけがきれいな桃色である。綺麗な白い肌は陶器のようで、大きな翼はそのままに、天使をかたどったお人形の様だった。
研究員の一人が始めた見たらしく、その裸体に見入っていたが、せかされて、近くの台に彼女の肢体を固定する。リヴの姿は様々であるから、人間の姿を取らせた方が、検査等しやすいのだった。
「これ…このまま、リヴって売れるんじゃないか?」
「滅多なこと言うな。愛護団体が騒ぐから、人間変身系は出来ないように、餌屋の餌に混ぜ物してるんだ」
「一部の飼い主は知ってるから、その餌を喰わないやつは人間の形になれるはず。おい麻酔打っとけよ」
「リングで制御してるから、ココでは食べさせてないけどな」
人間たちはテキパキとメスや鑷子を滅菌袋から取り出したり、点滴の用意をしながら、
「桜凪は雲のところか?」
「ああ」
「そうか、じゃあこれは要らないな」
桜海の意識が麻酔に奪われる。
人間のおしゃべりの声が遠くなっていく中で彼女は、凪が会いたがっていた、クラウドと言う子の部屋に送られたのを知った。きっと今頃、桜凪はクラウドと言う子に会って、喜んでいるのだろう。
そう思うと、突如訪れた別れの悲しさが飛んで行った。
気持ちよく、麻酔の誘う夢に落ちていく中、吐き気の様なものを感じた。
『………要ら…ぬ』
自分ではない、人間のでもない、誰かの声が響いた。
避けられない喉の渇きと、衝動を止めようとする無駄な足掻きが桜海を包み込んだ。
こんな事は初めてだった。
圧迫感と体から這い上がってくる止められない気持ちと、葛藤。
桜海自体の意識とは関係なく、不快な息遣いになる。知らない誰かの感覚と声が響き渡る。
『もう、…や…のだ。誰も来るで…ない…』
「ねえ、もしかして…」
しかしその望みはかなわなかった。滲んだ視界に紫色のリヴリーが立っていた。
「クラちゃん????クラウド!私よ凪、カームよ」
先程別れたリヴリーの明るく浮き立った声が響く。
呼ばれた者は湧き上がってくる衝動に必死に抗う。
その衝動は本能的な餓え、そして乾きだった。
『よ…寄るな』
「わからない?ここ…暗いんだけど…変な臭いがするよ」
『妾に…寄るでない…』
逃げた方が良い、凪にそう告げたかったが、桜海の声は全く出なかった。
息だけが重く、ただ辛く、抑えられない気持ちが暗い口を開けるのを、ただ見ているだけしかできなかった。
「やめて!」
桜海が絞り出した音に、それを静止させる術はなく、
歪んだ視界に切り裂くような悲鳴が響いた。
赤い飛沫と鉄の匂いが鼻を突いた。
キラキラとたくさんのddが巻き散らされる。辺りには同じように赤い液体に浸かったddが沢山転がっていた。
「い……」
桜海は跳ね起きた。いや、縛れた体は動かなかった。
だが意識を取り戻した彼女に待っていたのは、開腹中の痛みとショックだった。
がたがたと痙攣する体、おかしな意識、回転し歪む視界。
「なんだ!血圧が落ちてるぞ!」
「こいつももう何度目の摘出だ?」
「もうちょっとで成果が上がりそうだから、胚と血液送れって上から言われてるんだ、持たせろ」
慌てて追加される薬や対応で意識を奪われながら、今見たソレが何であったのか、判別もつかぬまま彼女はハラハラと涙を落とした。
不思議な黒い、ddを。
続く







